寝たきりになるとトイレに行けなくなるため、使い捨ての紙オムツを使用します。
紙パンツ同様に多くの種類の紙オムツが販売されています。紙オムツも適切に使用することで皮膚トラブルを防いだり介護の手間が楽になります。
紙オムツの基本的な知識をみていきましょう。
どんな人に紙おむつは向いている?
紙オムツは紙パンツよりも広範囲に吸収体がついた使い捨てのオムツで、全体を広げることができ左右の端に付いているテープでオムツを固定します。
寝たままの状態で排泄介助をする際に使いやすいように考えられているのが紙オムツです。
通常は紙オムツだけを使用するのではなく、紙オムツの中にパッドを入れて使います。
テープで止めるので本人の体型に合わせることができ、紙パンツよりもしっかり固定できるので外への尿モレを防ぎやすいです。
ただ、その分伸び縮みしにくいため、歩いたり座ったりしたときの付け心地はあまり良くありません。
また、紙パンツのように簡単に上げ下げができないので、トイレで立った状態で紙オムツ交換するのは難しく苦労します。
装着感よりも漏れにくさを重視しているものなので、日中はベッドから離れて過ごすことができるのであれば、紙オムツではなく紙パンツを使用するなどを検討しても良いです。
パッドの当て方について
紙オムツの中にパッドを入れて使用するのが一般的ですが、尿モレを防ぐためにパッドを2枚も3枚も入れて使用してもあまり効果はありません。
パッドには片側に防水フィルムが貼ってあるため、何枚重ねても下のパッドに尿は落ちていきません。
逆に重ねることで余計な隙間ができたり紙オムツからはみ出てしまい、尿モレが酷くなることもあります。
紙オムツにも横モレ防止用の立体ギャザーが付いているので、そのギャザーの中に収まるように1枚のパッドを入れて使用するのが一般的です。
パッドの吸収量
パッドも吸収量に応じて様々な大きさがあり、尿量が多くなれば吸収量の多い大きいパッドを使用します。
大きなパッドを使用すれば尿の吸収量も増えて尿モレを防いでくれるのですが、パッドが紙オムツからはみ出てしまったり、パッドが紙オムツの立体ギャザーをつぶしてしまうことで、そこから尿モレすることもあるので、単純にパッドは大きければ良いというわけでもありません。
尿量が特に多かったりオムツ交換の時間が長く空いてしまうなどの理由で、1枚のパッドでは尿を吸収しきれずに困る場合には、防水フィルムの付いていない両面吸収パッドを使用する方法もあります。
オムツ交換の仕方について
オムツ交換はベッドや布団に寝ている状態で行いますが、前かがみになるような状態でオムツ交換をすると介護者の腰に負担が掛かり腰痛の原因になるので、高さ調整のできる介護用の電動ベッドを使用するとオムツ交換も楽になります。
本人の尿量や介護者の介護力を踏まえて、時間を決めてオムツ交換を行います。
オムツ自体を交換するのは手間も時間も掛かるので、オムツの中に入れているパッドのみを交換し、紙オムツは汚れていなければそのまま使用するのが一番負担が少ないです。
パッドを交換しただけではパッドが当たっていた部分の皮膚に尿が付いたままになり不衛生なので、おしり拭きなどで陰部を清拭してから新しいパッドに交換します。
便の場合はおしり拭きで拭き取り切れない場合もあるので、ぬるま湯で臀部や陰部を洗浄する方法もあります。
仰向けのまま臀部を清拭することはできないので、身体を横に向ける必要があります。
その際に本人が掴むことができるのであれば、ベッド柵や手すりがあれば1人でのオムツ交換も楽に早くできます。
紙オムツもパッドもきっちり身体の中心に当てるようにし、腰や太ももに隙間ができないようにテープを止めるのが、尿モレを防ぐコツです。
紙オムツの値段は?
紙オムツも紙パンツと同様に1袋単位で販売されています。
サイズによって1袋の入数も違い、Mサイズで30枚、Lサイズで26枚程度入っています。
金額は1袋3000円程度するので、紙パンツと比べると1000円ほど高いです。
紙オムツの中に入れて使用するパッドを交換し、紙オムツはなるべく交換せずに使い続けることができれば経済的です。
ただ紙オムツも何日も使い続けるとテープ部分が付かなくなってきたり、吸収体が破れて中のポリマーが出てきてしまうこともあり、そうなると本来の機能を果たさなくなるので、汚れていなくても状態をみての交換が必要です。
おススメの紙オムツ